白飛ばしライティング

By | 2015年12月21日

この撮影時間は3分でした。

ただ、撮影準備時間は1時間くらいもらえたので、余裕で準備はできました。

撮影した場所はホテルの1室で、引きも幅も狭かったので

僕がいつもスタジオで作っているフロント紗幕のセットと、

バックの白飛ばしようのストロボセットは使えませんでした。

こういった時は、被写体のバックを白くする

白飛ばしのストロボセットは使わないで

フロント紗幕だけにします。

背景は、撮影後にレタッチで白くします。

フロント紗幕も紗幕ではなくトレペを使います。

理由は、紗幕は小さくても3m×3mと大きいので、

トレペの方が狭い部屋で使いやすいのです。

トレペをテープで貼って、2m×2mくらいの幅にして紗幕の代わりにします。

この時に、僕はトレペをグチャグチャにしてわざと、シワをつけます。

理由は、

シワシワの方が、トレペ越しのストロボの光が乱反射して光が広範囲に回るのです。

まぁ、少しだけですけどね(笑)

これでフロントトレペが完成です。

そして、被写体の背景に白のペーパーをスタンドで垂らします。

被写体にはペーパーから30㎝くらい離れたところに立ってもらい、

フロントトレペ越しに、カサバン1灯で撮ります。

このライティングだと、白飛ばしの為のストロボを使わなくても、背景は白に限りなく近い薄いグレーなので後からのレタッチ作業も楽です。

ライティングは、クリップオンストロボを使ったポートレート・ライティングDVD5で紹介しているのとまったく同じです。

この時のカサは、軽くて、大きくて、クリップオンストロボにも、モノブロックにも、大型ストロボにも付けられる【UNPLUGGED STUDIO】60インチ ホワイトアンブレラ(グラスファイバータイプ)がオススメです。

70インチ(直径が約85㎝)という大きさのもありますけど、60インチくらいが一番使いやすいかと思います。

値段が1万数千円なので、高い思われる人もいると思いますけど

この大きさのカサを1つ持ってると本当に便利ですよ。

このカサ1灯で全身に光が回ります。

また、カサに付ける【UNPLUGGED STUDIO®】60インチアンブレラ用ディフューザーを付けると、カサバンだけと比べてると、光が柔らかくなるので、フロントトレペやフロント紗幕を作る時間がないとか、狭い部屋で全身を撮影する時は、メチャメチャ役に立ちます。

人物との距離が近くすると、目の中のキャチライトが大きな丸になって、可愛いですよ。

撮影準備が終わり、彼女が部屋に入って来た瞬間、部屋中が太陽に照れされたようにパ~~~と明るくなったのを今でも覚えています。
やっぱり、ハリウッドスターの持ってるエネルギーは凄いです。

本人がペーパーの前に立つと、スタッフが「それでは今から3分ですのでよろしく」と言って時計を計り始めました。

この時「えっ、そんなにきっちり計るの?」と思ったのは確かです(笑)

そこからは、ただ「笑って下さい」ではなく、

「どんな笑顔が欲しいのか」?ということをシャッターを押しながら伝えたので、あっという間に色んな表情が撮れました。

「タクマさんって英語話せるの?」と思った方、安心してください。

僕は英会話ダメです(笑)

でも、撮影に必要なのは上手く話すことではなくて、こちらの意図が伝わる単語を言えばいいだけなのです。

褒め言葉は、

「ビューティフル」「ブラボ〜」「クール」

そして、ここ一番で「エクセレント」を繰り返してるだけです(笑)

撮影が終了して

僕が「ありがとう、OKです!!」と言うと・・・

時計を計っていたスタッフが

「あの~まだ2分しか経っていませんけど・・大丈夫ですか?」と心配そうに聞いてきました(笑)

僕が「はい、いいカットが撮れたので大丈夫ですよ!!」というと、

今まで撮られていた彼女も、そこにいたアメリカから来ていたスタッフ達も

「えっ、本当に?凄く早い!」と大喜びしてくれました。

アメリカから一緒に来ていたスタイリスト(男性)には

「あなた素晴らしいわ!!」と、おもいっきりハグをされました(笑)

時間のない撮影では、前もって「どのライティングで、どのような写真を撮りたいのか?」ということさえしっかり決めていれば、

撮影時間が少なくても大丈夫なものです。

あとは「こんな表情を撮りたいんですけど、お願いできますか?」と、伝えればいいだけですから。

撮られる人は演技のプロですから、カメラマンが「どんな演技をして欲しい」ということさえ的確に伝えればやってくれるものです。

また、こういった海外セレブの撮影では、

必ずプロの通訳さんが同席してくれるので、あなたが英語を話せなくてもまったく問題ありません。

クライアントさんに

「そんな短い時間でいい写真が撮れるわけないでしょ」なんて言うのは

「自分は写真の才能がないんですよ」と言ってるのと同じことなのです。

撮影は、現場に行く前からスタートしているのです。

それでは、今日も1日、今の自分がやるべきことにベストを尽くしましょう!!

151218-1
・ISO200、f8、24〜70㎜ズーム、
ライティングフロントトレペ(カサバン1灯)

何か聞きたいことがある人は、どのような些細なことでも大丈夫ですので、遠慮しないでこのブログのコメント欄からして下さい。
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8 thoughts on “白飛ばしライティング

  1. ますいしんいち

    タクマさんへ、
    「エクセレント」今日もありがとうございますい」

    Reply
    1. TAKUMA Post author

      ますいさんへ
      今日も1日、エクセレント〜!!

      Reply
  2. Kata

    はじめまして

     私は自然光の中では撮影の経験が比較的多いですし、レフ板の当て方等も自分で数多く経験していますのでよく分かるのですが、ストロボ(※クリップオンではない)撮影につきましては瞬間光という苦手意識と今までは他人様の設定が多く、自分の機材での経験も豊富とは言い難いので、タクマさんのライティングの対応力やアイディアにはいつも感動を覚えます。
     瞬間光を自由に操りたいと貸しスタジオ(※写真スタジオではありません)が借りられるときは色んなライティングを試していますが、これからはそれだけではなく、タクマさんのDVDからのヒントを試してアレンジしたり、今まで比較的漠然と見ていたストロボ撮影写真についてもライティングのことを意識しながらもっとたくさん見て頭を働かせないとと思いました。

     色んなノウハウをDVDで見れたり、このブログでご紹介頂ける幸せを今かみしめています。

     今後ちょくちょくと書き込みもさせていただきたくよろしくお願いいたします。

    Reply
    1. TAKUMA Post author

      コメントありがとうございます。
      僕のDVDは自分でいうのも変ですけど(笑)
      本当に役に立ちますよ!
      もし「自分には役に立たなかったかも?」と思ったら、
      全額返金しますので、安心してください。
      怒ったりしませんので(笑)
      また、僕に直接ライティングの質問ができますので、
      僕がおまけに付いてるようなものです(笑)

      Reply
  3. TY

    いつもためになるお話をありがとうございます。

    左の写真を見て真っ先に目が行ったのは、
    乱れている髪の毛でした。
    これはクライアント様には問題なかったのですね。。。
    ちょっと不思議に思いました。
    PSで直したくなりました ^o^

    Reply
    1. TAKUMA Post author

      実は、撮影前にアメリカから同伴してきたヘアーメイクさんが
      彼女の髪を、手で軽〜く、ぐちゃぐちゃっとしてこうなったのです。
      僕もあなたと同じことを思ったので、
      ヘアーメイクの人に「髪のこのあたり、これでOK?」って聞いたら
      「これでいいのよ」って言われたので、そのまま撮りました(笑)
      だから、撮影後も修正しませんでした。
      本番データーを作る時に、デザイナーからも編集部からもレタッチの指示はありませんでした。

      もちろん僕とアメリカ人のヘアメイクさんとの会話は、通訳さんを通してです(笑)

      Reply
  4. HL

    いつもありがとうございます。撮りたいと想った表情のイメージは具体的にはどんなイメージですか。どのくらい具体的にイメージしたほうがいいでしょうか。教えて下さい。

    Reply
    1. TAKUMA Post author

      明るい表情を撮って欲しいというリクエストがあったので、

      柔らかい表情&笑顔が撮れればいいと思っていました。

      本当は、おもいっきり笑ってる、いい顔が撮れたので、

      僕は使って欲しかったんだけど、選ばれませんでした(涙)

      Reply

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