先日、西城秀樹さんが天国に旅立ちました。
僕は彼のCDジャケットを何度か撮らせてもらったことがあります。
ある雑誌のモノクロ1ページの撮影をさせてもらった時に、その写真をすごく気に入って下さって
なんと、いきなりCDジャケットの撮影依頼が来たのです。
それもオーストラリアロケでした。
まだ、フリーカメラマンになって間もない僕は、そのオファーを信じられませんでした。
僕にとって初めての、大スターと一緒の海外ロケです。
移動中や食事中など、
撮影以外では
いったい何を話していいのかわからなくて
ず〜〜と寡黙でした(笑)
そんな、ど緊張してる僕の気持ちを察して
西条さんの方から色々と話かけてくれました。
本当にやさしい方です。
そして、撮影中も
「宅間さん、ここでこんな感じの写真撮ろうよ!」って
いろんな提案をしてくれたのです。
西城さんも写真が好きで
休憩時間に僕が写真集「ペンキのキセキ」になった、剥げたペンキの写真を撮ってると、
「宅間さん、さっきからなに撮ってるの?」と僕に近寄ってきて
僕が「ペンキ撮ってるんですよ」と説明すると
「え〜おもしろそう〜!僕にも撮らせて」といって
パシャパシャ撮り始めたのです(笑)
僕もうれしくなって、いっきに緊張がほぐれて
いつもの自分に戻れました。
西城秀樹さん、本当にありがとうございます!
心よりご冥福をお祈り申し上げます。
この写真は日本で撮ったものですけど、この頃から写真集ブルー・ノートのタクマクニヒロのが見えますね(笑)
当時はポジフイルムで撮っていたので
今のように、撮影後に編集で色をブルーに変更するなんてことができません。
自分の好きな色を出すには、レンズの前に何枚ものフイルターをつけて、本当に一発勝負の職人技でした。
フイルムでこのブルーを出すのは、本当に大変でしたよ。
でも、それがあるから写真集「ブルー・ノート」が生まれたのです。
白い服の側が微妙に「にじんでいる」のはレンズの前に、ストッキングを被せて撮ったからです。