肖像権

By | 2014年5月28日

写真コンテストの公募要項には『肖像権等の問題をクリアされている作品』『後日問題が発生しても主催者は関知しない。撮影者自らが解決してください』の項目が必ず記載されています。

写真集制作を前提とするのであれば撮影時に『肖像権放棄』の書類にサインをもらったらどうでしょうか。

肖像権についての認識をもちながらも、創作活動の許容範囲内として、あえて無視している写真家もいます。

いずれにしても、被撮影者に対して失礼にならない態度でシャッターを押すことが求められると思います。

タクマさん。横から失礼いたしました。

ーーーー
質問者さんへ。

1.それでは「逆の立場」になった時の事を想像してみてください。

知人が自分の写真を撮っていたのは「思い出の記念写真」だと思っていたが、知らないうちに自分の顔のわかる写真が「写真集」となって、しかもネット販売で不特定多数の人が買える状態になっていたら…。

当然の事ながら人というのはいろいろな荷物を背負って生きているわけで、自分の顔や容姿に自信がないから写真集にされてしかも売られるのは恥ずかしいし嫌だよ、世間に知られたら困るよと、という人もいるわけです。

また写真集のテーマ(ポジティブなのかネガティブなのか)によっては、その写真の在り方・意味も大きく変わりますよね。

特に「売る(利益を得る)」ことを目的に写真集を作るなら、当然最初から「目的を説明して、許可をもらった人物の写真を撮らせてもらう」ことになります。あなたの手順(思いつき)は順序が違うのです。

※あくまで個人で思い出を楽しむなら良いですが。

「被写体」となった人と、あなたとの「距離感・親密度」にもよりますが、あなたのその留学の体験とあなたとの思い出を、その被写体の方達が喜んでくれるならぜひ自費出版(フォトブック)を作ってください。そして「無料で差し上げれば」良いだけの話です。わざわざ「売る」必然性はないかと思いますよ。

2.空港内(ex.成田空港)およびエアーライン(空港会社=ex.ANA)の無許可の撮影での写真(写真集)を販売することは、おそらくどこの空港でも無理かと思います。

ドラマや広告等でロケとする場合まず空港の管理運営会社にコンタクトし許可を求め、おそらく使用料を支払うかと思います。個人であれ企業であれ空港施設・飛行機という設備(膨大なお金がかかっている)の魅力を借りて撮影していますので。

※大使館は関係ありません。

特に空港のスタッフさんとの写真は、セキュリティなどの問題もあり、もしも知らずに写真集などに載せられたらスタッフさん困ると思います。そのスタッフさんも「記念写真」と思い撮らせてくれたのでしょうから。

社会勉強と思うなら、直接その空港と、エアーラインにホームページのお問い合わせ欄からメールなりで問合せて見ればよいでしょう。

3.コメントされたかたの「肖像権の放棄」について。

肖像権は「人格権」の一部なので、放棄するというのは解釈上ない(生きている限りは放棄できない)かと思います。

基本的には「◎◎◎にあなたの写真を使いたいから許可のサインが欲しい」という「使用許諾」または「契約書」というのが正しいかと思います。

大阪弁護士会の「肖像権の侵害とは」
http://www.osakaben.or.jp/web/radio/view.php?data=soudan_m31-20010210.txt

以上が補足となりますが、基本タクマ様と同様の意見です。

世知がない世の中ですので、むやみなリスクは負わない方が良いです。質問者さんが何をしたいのかにもよりますが、あえて「写真集」にこだらなくてもよいのでは?

留学先での感謝を伝えたいなら、写真をプリントし、その方に送れば良い。

写真家としての力量を試してみたいなら、写真をプリントし「ファイル(ブック)」を1冊だけつくり、出版社などで見てもらえばよいのです。

一応感じたことをタテマエとしてコメントしましたが別に神経質になる必要はないと思います。
フツーの人がフツーに写真を撮ってフツーに楽しもうということに一々難癖つけるような人がいるとは思えません。

ただし、肖像権については年々ハードルが高くなっていくだろうということはアタマの片隅に置いておくべきでしょう。

カメラマンではありませんが、
一つの意見として書かせていただきます。

もし、自分が写っている写真が、
たとえ無料だとしても、写真集のような形になって
知らないところでたくさんの人に見られていたら、
私はとても嫌な気分になります。

旅先で「記念写真」として撮った写真は、
撮った人が旅の記録として保管したり、
友達に見せたりする程度までだと思います。

写真集にしたり、ネット上で公開したり、
何かの展示会に出品したりして、
不特定多数の人が見る場に出すには、やはり
写っている人に許可を取るのが礼儀ではないでしょうか。
「肖像権」の問題以前に、
その人の「気持ち」も大切だと思います。

世の中には、ぜんぜん気にしない人もいれば、
私のように嫌だと思う人もいます。

最近、何度か嫌な気分になったんですが、
個展やグループ展を見に行ったとき、
撮影するときも何も言わず、
撮影した後も「ブログに載せていいですか」という断りもなく、
会場内の様子として
自分も写っている写真が勝手にアップされていました。

会場内を自然な感じで撮影したいのはわかりますが、
後ろ姿ではなくて、横顔だったりして、
明らかに自分だとわかるものが勝手にアップされるのは
とても嫌ですし、いつ撮られたかわからないのは気持ち悪いです。

そういったことに気を配れないカメラマンさんは、
どんなに作品が素晴らしくても、
素晴らしいと思えなくなってしまいます・・・。

なつさんの質問と少しズレてしまい、申し訳ありませんが、
肖像権とかの問題だけでなく、いろんな考えの人がいるので、
相手の気持ちも大切にしていただきたいと思い、
書かせていただきました。

フィリピンの方たちは、
「撮ってほしい!」と思っていたようなので、
まずは、なつさんが撮った写真を
ご本人たちにプレゼントしてあげるのが
一番喜んでもらえるような気がします。

再会が難しい方たちなのかもしれませんが、
写真集というのは、その後の話ではないでしょうか・・・。

会場の自然な雰囲気を、ネットなどで広く世の中に伝えるのに、その場にいる人の横顔を含む写真を撮ってブログにアップする行為は、日本国憲法で保障される国民の知る権利や表現の自由に沿うものです。

本来スナップはその場の自然な雰囲気を撮影するものです。写真展会場のような公の場で、その場の雰囲気を記録する写真が何気なく撮影されても、それは社会生活上許容できるものですし、そうであってほしいと願います。日本国憲法に沿った自由な社会をつくり、守っていく上で必要な行為だと考えています。

それに、後ろ姿の写真や、顔が消してある写真ばかりがウェブに載っていたら、創作活動として大変消極的かつネガティブな雰囲気にげんなりしてしまいます。

ーーーーーーーー
僕の代わりに、なつさんの質問に返答して頂いたみなさん本当にありがとうございます!!

それでは、今日も1日、自分が目指すカメラマンになるために「今」やるべき事にベストを尽くしましょう!!

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*このブログへのコメントは、管理者が確認してからアップしますので、コメントしてからすぐにアップされなくても心配しないでください。


One thought on “肖像権

  1. なつ

    SECRET: 0
    PASS: 8204469a28d8a2a06e43740180634643
    宅間さん、今回はコメント欄をお借りして、たくさんの勉強をさせていただきました。本当にありがとうございます。また、宅間さんがこのようにさらに、私に言葉をかけてくださって、本当に嬉しかったです!
    「あなたは今回の経験をしっかりと受け止めて、いつか必ず自分の夢を叶える人です」との宅間さんの言葉がとっても胸に刺さりました涙 必ずそうなっていこうと強く思いました。今後も宅間さんのブログ、たくさん読ませていただきます♪本当にありがとうございました。

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